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土地・不動産

リースバックのメリット、デメリットを教えてください


 
リースバックとは、自宅を売却した後に売却した相手(買主)と賃貸契約を結び、住み続ける契約の形のことを言います。
住み続けながら自宅を売却でき、資金が得られるというものですが、近年はトラブルが頻発しており、不動産取引において、気を付けなければならない取引の一つとなってきています。

 

リースバックの仕組みについて

リースバックのメリットは直ぐに現金が得られ、売却後もそのまま住み続けられることですが、特定の相手(不動産業者)と限定したやり取りになることで、売却価格が安く設定されてしまうことや、賃料が相場よりも高く設定されたり、賃貸期間を限定されたりすることにより、住み続けることが困難になるリスクも抱えるというデメリットもあります。

 

そもそもなぜリースバックというものが増えてきたのでしょうか。
その背景にあるのは少子高齢化等様々な事情により収入減となり、住宅ローンを支払うことが困難になり、老後資金の不足で生活困難になってしまうことにあります。収入が減ることで生活に困窮すれば、今までと同じ生活をすることが難しくなり、持ち家を売却したり、生活する場所を変えたりしなければならなくなりますが、住み替え先が無かったり、賃貸をするのも困難な状況であれば、売却した後もそのまま住み続けることができるリースバックという形が助かるからです。

 

もちろん、適正価格で買ってもらい、適正価格で貸してくれるのであれば何も問題はありません。しかし、リースバックをする業者は相場より安い価格で買い、相場より高い賃料で貸した上で売却すれば、大きな利益を得ることができますから、それを念頭に話を進める業者もいます。実際のトラブル事案でも、相場の半値程度の価格で買い、相場の1.5倍くらいで貸しているというケースがありました。これは公序良俗に反する行為であり、売主に十分な情報と判断する時間を与えずに契約をしているところに問題があります。

 

契約してから後悔しないよう、メリット・デメリットを理解した上で検討を!

トラブルを防ぐには利益が相反する当事者同士だけで話をする形を避け、客観性が担保できる環境を作ることが必要です。
できれば物事を客観的に見てくれる人がいるのが望ましいので、親族や友人・知人に相談したり、場合によっては代理人を立てたりして下さい。そういう方が周りにいないという方は、各都道府県にある公益団体が主催する不動産無料相談などを利用するのがいいでしょう。

教えてくれた人

写真:人物

宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター 住まいコンシェルジュ

中川 雄二

住宅産業に従事して30年。2006年にはエンドユーザー向けに「住まいづくりのコンサルティング」をおこなう会社を立ち上げました。私が得た知識と経験を皆さんの住まいづくりにどうぞ生かしてください。

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